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角川俳句賞の受賞が決まった大学教員 清水良郎さん 新鮮な感動を発掘したい

 45歳のときから12年間連続で応募し、今年、第59回角川俳句賞の受賞が決定。過去3回の候補を経て、「俳句界の芥川賞」にたどりついた。名古屋学院大教授清水良郎さん(56)=名古屋市=は、静かな喜びをかみしめる。17音で世界を広げる俳句の魅力は深い。きっかけは、以前勤めていた大手広告会社時代の社内句会。17年間、コピーライターとして言葉の感覚を磨いたことも糧になった。酒パックの「まる」という商品のネーミングも思い出の自作だ。

 49歳のとき、広告会社から大学教員に転職。今はマーケティングを教える。句作は「歩んできた人生」と重なる。継続性があってこその俳句という思いが強い。「根っこは、短い言葉で人の心をつかむことをやってきたコピーライターと同じ。俳句の17音には人生のリアリティーという大きな可能性がある」と話す。

 近代俳句の研究にも余念がない。「まだ掘り起こされていない新鮮な感動を発掘したい」と考えるからだ。「季語」「切れ字」といった基本的な技の鍛錬も怠らない。1月に東京である授賞式では「照る日、曇る日、日々休まずに俳句づくりに精進したい」と語るつもりだ。(黒谷正人)

(2013年12月10日 中日新聞朝刊15面より)

[2013.12.10]

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