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妻籠宿憲章 保全に寄与 東大院生・石山さん強調 南木曽で講座

妻籠宿を守る住民憲章の制定過程などを話す石山さん(左)=南木曽町の町公民館妻籠分館で
妻籠宿を守る住民憲章の制定過程などを話す石山さん(左)=南木曽町の町公民館妻籠分館で

 南木曽町の町並みの保全に取り組む公益財団法人・妻籠を愛する会は2日、妻籠冬期大学講座を町公民館妻籠分館で開いた。 (中田弦)

 昨年8月にインターンシップ(就業体験)で1週間妻籠宿に滞在した名古屋外国語大(愛知県日進市)の学生と、1971年の「妻籠宿を守る住民憲章」制定の過程などを研究する東京大(東京都文京区)大学院生石山千代さん(41)が講演し、地元住民ら56人が景観保全や観光振興について学んだ。

 名古屋外国語大の学生は、滞在時に実施した外国人観光客へのアンケートの結果を報告。外国人は飲食物の購入が多いが、それ以外の消費額はあまり伸びていないと指摘した。

 石山さんは、「売らない、貸さない、こわさない」という集落保存の三原則などを定めた住民憲章について、「観光開発が進む時代に、伝統的建造物を守ろうと妻籠宿の住民が自らルール作りをしたことの功績は大きい」と強調した。全国各地の景観保全に取り組む団体が、妻籠の住民憲章を参考にしているという。

 宿内で土産物店を営む伊藤伸三さん(82)は、石山さんの話を聴いて憲章を制定した当時を思い出したとし、「人口減少や外国人観光客の増加など新しい課題があるが、初心に戻ってみんなで考えることが大切だ」と話した。

(2019年2月3日 中日新聞朝刊木曽版より)

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[2019.02.03]

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