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ネズミの体毛 短期間で変色 藤田医科大など確認 外敵から身守る

 ネズミが外敵から逃れるために、体毛を周辺環境に合わせた保護色にする原因物質を、藤田医科大(愛知県豊明市)や米ハーバード大、カナダのマギル大などの研究グループが明らかにした。野生のネズミが自然淘汰(とうた)や世代交代で短期間で体毛の色を変化させることも実験で確認。研究成果は1日の米科学誌サイエンス電子版で発表される。

 グループは、米国中部ネブラスカ州の草原や砂丘に生息する、茶毛のシカネズミ(体長数センチ〜十数センチ)を対象に実験。生息地の土が、明るい茶色の場所と暗い茶色の場所をそれぞれ囲って中にネズミを入れ、鳥などの外敵から生き残った個体を調べた。

 明るい色の場所では体毛が薄い色のネズミが多く、暗い場所では暗い色のネズミが多く生存。また、明るい色の場所では、体毛が暗い色だったネズミの集団が、交配で子の世代が生まれた3カ月後に、薄い色の多い集団に変化していることが分かった。

 人工的に遺伝子変異させたハツカネズミを使って変化の原因を探ったところ、アミノ酸を構成する化合物の一つ「セリン」が欠損したネズミは、黄色の色素(フェオメラニン)が減少し、明るい色になることを突き止めた。色を変化させたシカネズミでも同様のことが起きていることを確認した。

 藤田医科大の若松一雅特任教授(有機化学)は「わずかな期間の世代交代で遺伝子変異を起こし、環境に適応していた。将来の進化を予想することにも役立つのではないか」と話している。(安福晋一郎)

(2019年2月1日 中日新聞朝刊3面より)

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[2019.02.01]

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