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中日新聞掲載の大学記事

学生活動  お知らせ  2019.06.15

参加したいボランティアは? 学生、食事や交通費切望 尾張旭で市民団体と意見交換

話し合った内容を発表する参加者=尾張旭市新居町の名古屋経営短期大で

話し合った内容を発表する参加者=尾張旭市新居町の名古屋経営短期大で

 「参加したいボランティア」とは何かを、学生と市民団体が一緒に考える交流会が13日、尾張旭市新居町の名古屋経営短期大であり、1年生約150人と14団体の代表者らが意見を交わした。(菅谷仁志)

 同短大と尾張旭市市民活動団体連絡協議会が主催。学生に今後取り組むことについて考えるきっかけにしてもらうとともに、団体の活動にどうしたら若い人が興味をもってくれるかを率直に聞ける場にしようと開いた。過去3年間は団体が活動を紹介する形で開いてきたが、実際に活動につながるケースが少なかったため新たなスタイルにした。

 この日の交流会で、学生の間から切実に聞こえてきたのは「食事や交通費が出れば(参加したい)」という声だった。経済的にアルバイトをしなければならない学生が多い中、無償での活動に参加しづらい現状が浮き彫りになった。

 「こども自然学校」などで活動し、進行役を務めた杉原広二さん(71)=同市北山町=は「イベントなどで学生に何かを頼むときも、『交通費があれば』と言われることが増えた」と指摘し、お金の話が多く出たことについて実感を持って受け止めた。「昔からボランティアに参加している人は無償が当たり前。でも、今はアルバイトに充てていた時間を割くことになる。多くは出せなくても、持ち出しにならないよう、往復交通費くらいはあっていいと思った」と語った。

 他にも学生からは「進路に直結する」といった、活動経験が将来すぐに生きることへの期待や、「インスタ映えする活動」「髪形などを気にしなくていいもの」など、見栄えや肩肘張らずにできる活動を望む声が上がった。意見を交わすうちに「ボランティアとは何か」を問う声も出た。

 同短大子ども学科の川口泰歩さん(18)は「機会があれば、何かボランティアをしてみたいと思っていた。話してみて、小さい子どもと関われるものがいいと気付いた」と話した。

(2019年6月15日 中日新聞朝刊なごや東版より)

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