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中日新聞掲載の大学記事

学生活動  2019.04.19

名古屋の近現代建築史 1冊に 名工大生ら編集 あす名駅周辺解説ツアー

名古屋の建築家と建築物をテーマにした本を出版した学生たち=名古屋市中村区名駅南2で

名古屋の建築家と建築物をテーマにした本を出版した学生たち=名古屋市中村区名駅南2で

 名古屋工業大(名古屋市)で建築を学ぶ学生らが、近現代の名古屋と周辺都市の建築家や建物に焦点を当てた本を出版した。2027年のリニア中央新幹線開業に向けた再開発で、街中の伝統ある建物の取り壊しが進む中、学生たちは「戦後からの名古屋圏の建築物の記録になれば」と話している。

 編集したのは伊藤孝紀准教授(都市デザイン)の研究室の大学生や大学院生16人。タイトルは「名古屋圏の建築家と建築」で、明治から現代まで、名古屋の都市圏に影響を与えた建築家の系譜や、各地域を象徴する362の建物を取り上げた。

 空き家や古い建物を修繕して活用している円頓寺商店街や、解体工事が進む中心市街地の百貨店丸栄、中部日本ビルディング(中日ビル)など、29のテーマごとに建物を紹介している。一宮市のランドマーク、ツインアーチ138などを設計した鋤(すき)納忠治さん(87)ら、戦後の名古屋の建築界をリードした4人のインタビューも掲載した。

 大学院2年生の山本雄一さん(23)は「本を通じて、それぞれ建築物に対する地域の人たちの愛着が伝わってほしい」と語った。

 A4変型判232ページ。2700円(税抜き)。20日には、本で紹介した名駅周辺の建築物を解説する体験ツアーを、任意団体の大ナゴヤツアーズが開く。(石原猛)

(2019年4月19日 中日新聞朝刊県内版より)

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