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学生活動  2022.01.14

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動画でのぞいてみてごらん 東山のメダカ館 椙山大生が魅力紹介

世界のメダカ館などの動画を制作した栃窪ゼミの学生たち=千種区の椙山女学園大で

世界のメダカ館などの動画を制作した栃窪ゼミの学生たち=千種区の椙山女学園大で

 東山動植物園(千種区)にある展示施設「世界のメダカ館」を題材にした動画を、椙山女学園大(同区)で映像ジャーナリズムを専攻する栃窪優二教授(67)のゼミ生たちが制作した。世界でも類を見ないメダカに特化した水族館の魅力を紹介している。(土屋晴康)

■小さく素早い…撮影苦労

 「世界のメダカ館~人と自然の懸け橋へ~」と題された約22分の動画。水田の風景を再現した「田んぼ水槽」や庄内川にすむ魚を集めた「庄内川水系水槽」など施設について説明。同館は世界で確認されたメダカ科38種のうち約30種を飼育しており、「ティウメダカ」や「ドピンドピンメダカ」などの新種も紹介している。

 また、展示内容だけでなく、絶滅が危惧される名古屋メダカ(名古屋市産のミナミメダカ)を増やすために市内の小学生と取り組んでいる「里親プロジェクト」など、種の保存や教育普及を図る同館の役割についても触れた。

 栃窪ゼミでは2008年から毎年、動物園の魅力を伝える動画の制作を続けている。メダカ館が昨年春にリニューアルされたことから、同園の依頼を受け、9月下旬から4回にわたって取材や撮影を重ね、11月に完成した。

 水槽で泳ぐメダカが相手だけに撮影では苦労したという。船橋侑菜さん(20)は「メダカは小さくて素早い。ズームで追い掛けるが、ほかの水槽などにピントが合ってしまうことがあった」と振り返る。動画内で職員へのインタビューを担当した服部早希さん(21)は「新種を捕まえた様子など普段聴けないような話をうかがえた。メダカが絶滅危惧種と知らない人も多いのではないか」と啓発につながることを期待した。

 ナレーションもゼミ生が事前にオーディションをして務めた。「明るくし過ぎず落ち着いたトーンを心掛けた。それぞれの声質が場面に合った作品になったと思う」と池田悠さん(21)。栃窪教授は「素材としてはやや地味だが、一般の人にも、専門家にも飽きずに見てもらえる構成になっているはず」と話す。

 栃窪ゼミではほかにも、同園で繁殖に成功した「ツシマヤマネコ」や3月に一般公開された「レッサーパンダ」、改修工事を終え8年ぶりに公開された国の重要文化財「温室前館」をテーマにした動画3本を制作した。いずれも動画投稿サイト「ユーチューブ」の椙山女学園大公式チャンネルで公開している。

(2022年1月14日 中日新聞朝刊市民版より)

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