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お知らせ  2020.09.20

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被災者の手記読み追体験 名学芸大など 市民交え防災研修会

日赤職員(右から2人目)が見守る中、手記から学んだことを話し合う参加者=日進市の名古屋学芸大で

日赤職員(右から2人目)が見守る中、手記から学んだことを話し合う参加者=日進市の名古屋学芸大で

 大規模災害時に「受け身」ではなく自ら率先して動ける人材を育成する防災研修会が19日、日進市の名古屋学芸大であった。同大地域連携推進研究機構と日赤県支部(名古屋市東区)の共催。

 研修会は全3回。初回のこの日は、1995年に発生した阪神淡路大震災の被災者の手記を通して災害を追体験し、災害のイメージを明確化する「災害エスノグラフィー」が行われた。

 研修会には、同大の学生と教員、市民の14人が参加。兵庫県西宮市で被災した女性が発災直後から避難生活までの様子や思いを記した手記を読み、「初めて知ったこと」や「重要だと思ったこと」を各自、色マーカーで塗り分けた後、4グループに分かれて発表。「災害直後は、公助が期待できないと知った」「自衛は1人の力ではどうにもならないので、普段からのつながりが大切」などの意見が上がった。

 講師の日赤職員は「発災時は即断即決できる人、避難所生活時はコミュニケーション能力の高い人がリーダーとして必要となる」と話し、リーダーの役割や重要性を説明した。同支部が日進市に配備する救護資機材の展示もあった。

 受講した同大3年の林彩那さん(21)は「これまで避難は、受け身の姿勢で考えていたけれど、主体的に動く大切さを感じました」と話していた。

 11月の2回目は地図を見ながら災害をイメージする「DIG」研修、来年2月の最終回は災害時高齢者支援講習短期講習を行う予定だという。 (平木友見子)

(2020年9月20日 中日新聞朝刊なごや東版より)

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