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高校野球 スポーツ  2020.06.11

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中京大学附属中京高等学校

思い通じ 感謝の夢舞台 県岐阜商 中京大中京 甲子園8月招待

記者会見する県岐阜商の鍛治舎監督(手前)=10日、岐阜市で

記者会見する県岐阜商の鍛治舎監督(手前)=10日、岐阜市で

 新型コロナウイルスの感染拡大で中止になった今春の選抜代表校が、甲子園の土を踏めることになった。東海地方から出場予定だった県岐阜商(岐阜市)と中京大中京(名古屋市昭和区)の監督や選手は夢舞台へ、気持ちを新たにした。

 「はるかにかすんでいた甲子園が突然、目の中に飛び込んできた」。県岐阜商の鍛治舎巧監督(69)は会見を開き、一度は諦めた舞台への思いを語った。同校は昨秋の東海大会で準優勝し、5年ぶりの選抜出場を決めていた。

 鍛治舎監督は3月に選抜が中止になった際は「まだ夏がある」と気持ちを切り替えていたが、5月に夏の大会も中止が決まった時には「甲子園に代わるものは甲子園しかない」と悔しさをあらわに。今回、選手が夢をかなえられることになり「初めて笑顔でこの場に臨める」と表情を緩めた。

 会見後にはテレビ会議システムを使い、部員27人とミーティングを開いた。鍛治舎監督が「みんなの熱意が伝播(でんぱ)した。まずは感謝の気持ちを持ってほしい」と呼び掛けると、佐々木主将(3年)は「感謝の気持ちを忘れずに、3年間やってきたことを甲子園で発揮できるよう、また頑張っていきたい」と答えた。

 中京大中京の高橋源一郎監督(40)は「感謝の気持ちを持ってプレーさせていただく。皆さまに勇気と希望を与えられる試合をしたい」とコメントした。

 昨秋の明治神宮大会を制し、選抜の優勝候補に挙がっていた。選手たちにはショックを受ける様子もあったが、今月に入り練習を再開して「前向きに取り組めるようになってきた」と現状を明かす。

 同校野球部OB会の松波舒比古(のぶひこ)会長(67)は「選抜出場が決まっていた選手が、夢の甲子園でプレーできることになって良かった。できる限り選手をサポートしたい」と受け止めた。

(2020年6月11日 中日新聞朝刊26面より)

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