保育士をめざす人のための大学・短期大学特集

活躍の場がますます広がる国家資格
子どもたちの成長を見守り、ふれあいを通して心と体の健やかな育成をサポートする保育士の仕事。
現在、保育人材確保のため様々な現場で活躍できる人材の育成・支援が推進されています。
社会的ニーズの高い保育士の仕事内容や資格取得のための大学・短期大学選びのポイントを紹介します。
幅広く活躍できる保育士の仕事

専門性を持つ国家資格

 保育士は厚生労働省が管轄する児童福祉法に基づく国家資格で、保育に対する高度な知識と専門性を持ち、保育所や児童福祉施設、乳児院をはじめ、企業内の保育施設や学童クラブなど様々な現場で子どもたちの成長に携わっています。
 保育士は子どもたちを預かり世話をする仕事と思われがちですが、生活習慣を身につけさせたり、集団生活を通して友だちや生き物に対する思いやりや協調性、社会性などを養成するなど、生きるために最も基本的なことを教える大切な仕事。また、運動や遊びを通して、園児たちの心と体の発達をサポートしながら自身も成長できる、とてもやりがいのある仕事です。
 今年の4月からは厚生労働省の主導で、民間の保育園などで働く保育士の給与が改善されており、より働きやすくなった保育士の職場。一度職を離れても復帰のための手厚いサポートが用意されるなど、人材確保に向けた取り組みからも保育士の重要性と社会的なニーズの高さがうかがえます。

共働き世帯をサポート

 利用者の増加により保育園に入園できない待機児童の増加が社会的な問題になる中、平成25年4月に国は「待機児童解消加速化プラン」を策定。昨年度までに42.8万人の保育を受け入れていますが、平成29年度末までに50万人までの拡大を目標にしています。
 厚生労働省が取りまとめた保育所等関連状況によると平成28年〜平成29年4月までの1年間で保育所等定員は10万人増加し、274万人となっています。また保育所を利用する児童も前年対比で8万8千人増加。しかし待機児童の数も2528人の増加となっています(平成29年4月1日時点)。
 近年では女性の社会進出が進められていることから、今後更に共働き世代が増えることが予想されています。こうした状況から保育園はさらに増加する傾向にあり、女性の社会進出をサポートする存在としても、保育士のニーズはますます高まることでしょう。

グラフ「保育所等待機児童数及び保育所等利用率の推移」

保育士が活躍できる職場

保育所(保育園)や児童福祉施設
保育所をはじめ、乳幼児を育てる乳児院や児童養護施設、母子生活支援施設など様々な施設があります。

企業内保育所
企業に勤める従業員のために作られた保育施設です。女性従業員率が高かったり、女性従業員が求められる企業に多く設けられています。

認定こども園
教育・保育を一体的に行う、幼稚園と保育所の両方の良さを併せ持つ施設です。地域や保護者のニーズにより様々なタイプがあります。

家庭的保育事業
児童福祉法に基づいて区市町村が行う保育事業。保護者に代わって、自治体の認定を受けた保育者が居宅などで保育を行います。

資格を取得するには?

生涯を通してできる仕事

 保育士の資格を取得するには、厚生労働省指定の大学や短期大学、専門学校、その他の養成施設を卒業して資格を得る方法と、年に1度行われる保育士試験に合格する方法の2つがあります。
 大学や短期大学などの養成校に通って所定の科目・課程を履修すれば、卒業と同時に保育士資格が取得できるだけでなく、実習などの実体験からは机上では得られない判断力や問題解決能力を養うことができます。学校によっては幼稚園教諭一種・二種免許などの資格を同時に取得できることもあります。
 現在、厚生労働省では保育士の専門性の向上を図るための研修機会と研修内容の充実に取り組んでおり、社会に出てからも、それぞれの現場でしっかりとしたキャリアアップができるような仕組み構築が進められています。
 このように保育士は生涯を通してできる仕事であるとともに、自分を磨き高めていけるやりがいのある仕事です。子どもたちだけでなく、子育てに取り組むすべての家庭をサポートし笑顔にする保育士を、一生の仕事にしてみませんか。