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愛産大 悲願の1部昇格 8季ぶり

■1、2部入れ替え戦 最終日(3日・瑞穂)

 愛産大(2部1位)が愛工大(1部6位)に3−2でストレート勝ちし、8季ぶりの1部昇格を決めた。愛産大の先発・平井克典投手(3年・飛龍)は9回2死まで愛工大打線を無安打に抑え、再昇格を勝ち取った。愛工大は6季守った1部から秋季リーグでは2部に降格する。

■先発・平井9回2死まで無安打投球 愛工大に連勝

 待ちに待った瞬間が訪れた。愛工大のラストバッター・天野が右邪飛に倒れると、ベンチの愛産大ナインが勢いよく飛び出し、グラウンドの選手と抱き合った。ついに1部昇格を勝ち取った。

 「私が就任して2季で2部に落ちたので…。少しでも長く1部にいたい」。社会人野球の昭和コンクリート、一光などで活躍、08年春から愛産大の指揮を執る青山正克監督(41)の言葉には実感がこもっていた。

 先発右腕・平井は、昇格決定試合にふさわしい、速球とカットボールを生かした快投だった。9回は、2四球や内野ゴロなどで2死二、三塁のピンチを迎えたが、ここまで無安打。あと1人まできて、愛工大の代打・小川に2点適時打を許した。快挙は逃したが、続く一打同点の危機はこん身の投球でしのいだ。

 「いつかは打たれると思っていた。勝つことだけを考えた」と平井。無安打無得点は達成できなかったが、昇格の喜びが勝った。

 愛産大は07年秋に1部に初昇格。その翌年に青山監督が就任したが、08年秋の入れ替え戦で敗れて2部に降格した。以降、入れ替え戦にたどり着いたのは09年秋の一度だけ。2部でもがいていた。

■部員勧誘も苦労

 「もう1部には上がれないのかもしれないと思った」と中堅手の西村主将。2部校では新入生の勧誘にも苦労が伴う。だが、青山監督は「エリートは来てくれない。練習でカバーしよう」と豊富な経験を生かした指導で選手を鍛え上げた。就任後に初めて勧誘した選手たちが4年生となった今年は思い入れもある。「このチームで上がれてうれしい」と喜びもひとしおだ。

■神宮狙える場所

 現部員にとっては初の1部。だが、臆するところはない。「失うものはない。気持ちの入った投球をしたい」とは試合後にうれし涙を流した4年生エースの湧川。西村主将は「神宮を狙える場所に初めて来た。1部で優勝したい」と意気込んだ。目指してきた舞台にこの秋、愛産大ナインが立つ。(麻生和男)

■「気持ちの弱さがあった」 愛工大2部降格

 昨季2位で開幕当初は優勝候補にも挙げられた愛工大が、入れ替え戦連敗で09年春以来の2部降格。

 奥田監督は「きょうは完敗。入れ替え戦で硬さがあり、受け身になった。シーズンを通して、劣勢になると沈んでしまう気持ちの弱さがあった」と選手の闘争心の欠如を指摘した。

 主将の弓張は「昨季とメンバーも変わらず、何とかなるという心のスキがあった。チームで戦う意味を気付かせてもらったので、秋は絶対1部に戻りたい」とリベンジを誓った。

【愛知産業大学】 愛知県岡崎市にキャンパスがある郊外型の私立大学で、1992年に創立。造形学部のデザイン、建築の両学科と経営学部がある。出身者には漫画家の澤井啓夫、映画監督の林一嘉(敬称略)ら。硬式野球部は2000年創部。系列高校には愛産大工(名古屋市)、春夏の甲子園に計2度出場した愛産大三河(岡崎市)がある。

▽2回戦(愛産大2勝)
愛工大(1部6位) 000000002―2
愛産大(2部1位) 01002000x―3

(2012年6月4日 中日スポーツ11面より)

昇格を決めて喜ぶ愛産大ナイン=瑞穂球場で(麻生和男撮影)
昇格を決めて喜ぶ愛産大ナイン=瑞穂球場で(麻生和男撮影)

[2012.06.04]

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