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学生活動  2024.06.21

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子どもたちのいす 張り替え 名古屋聾学校生×名城大生 中日青葉学園を支援

中日青葉学園のいすの布地を張り替える名古屋聾学校の生徒(左から2人目)と名城大の学生=名古屋市千種区で

中日青葉学園のいすの布地を張り替える名古屋聾学校の生徒(左から2人目)と名城大の学生=名古屋市千種区で

 名古屋聾学校(名古屋市千種区)のインテリア科の生徒と名城大経済学部(同市天白区)の学生が、日進市の児童福祉施設「中日青葉学園」のいすの張り替え作業に取り組んでいる。企業から使われなくなった布地を譲り受け、古いいすをよみがえらせる。 (片岡典子)

■50脚完成へ週1回作業

 張り替えるいすは学園の食堂で子どもたちが使ってきた。中には「20年選手」の物もあり、座面が波打ったり、擦り切れたりしていた。

 昨年度、インテリア科の生徒たちは学園の依頼で、子どもたちのために木製スプーンを製作。その際、いすの脚の修理も頼まれ、座面の傷みに気付いた。「何とかできないか」と考え、卒業生の就職や端材の提供などで同校とつながりのあるトヨタ紡織(刈谷市)に相談。モデルチェンジなどで使わなくなった車のシートカバーの布地の提供を受けることができた。

 作業には、2年前から折れたバットの活用などで一緒に活動する名城大の学生も参加。初の共同作業日の7日は、いす張りの経験のある同校の生徒が先生役となり、新しい布地でくるんだ座面に金属製の針を打ち込んだ。同大3年の大竹麻登(あさと)さん(21)は「布を寄せながら針を打ち込むのは大変だった。完成したいすに愛着が湧いてきた」と笑った。

 作業は週1回のペースで進め、夏ごろまでに50脚ほどを仕上げる予定。同校高等部専攻科1年の生徒(18)は「布地を留めるとき、思い切り引っ張りしわができないようにしている。きれいないすを子どもたちに楽しんでもらえたら」と期待した。

(2024年6月21日 中日新聞朝刊県内総合版より)

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