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教員になる その前に 愛教大院 中野弘幸

静岡国際の男子1600メートルリレー決勝でゴールするアンカーの中野。五輪代表候補に急浮上した=3日、静岡スタジアムで
静岡国際の男子1600メートルリレー決勝でゴールするアンカーの中野。五輪代表候補に急浮上した=3日、静岡スタジアムで

■陸上400メートル好記録 自然体で五輪目指す

 陸上界では無名の国立大からロンドン五輪へ。男子400メートルの中野弘幸(23)=愛知教大大学院=は、教員になるため現役の区切りにしようと考えていたシーズンで「日の丸」を背負うまであと一歩の立場に浮上した。

 3日の静岡国際で自己新の45秒81を出し、五輪参加標準記録B(45秒90)を突破。代表候補の中で金丸祐三(大塚製薬)に次ぐ2番手となった。

 トップ選手の仲間入りを果たした中野の競技生活は自然体。「つらい練習の後に飲むコーラがおいしい」。楽しんで陸上を続けることがモットーだ。

 強豪の名古屋高時代は200メートルで県大会準決勝進出が最高だった。当時はお菓子やジュースは厳禁。専門的な技術指導を受けたが「自分の中で消化しきれなかった」。

 教壇に立つ夢をかなえるため進んだ愛知教大は一転、自由な雰囲気だった。専門の指導者は不在で、自ら創意工夫で競技力を磨いた。遠征費を稼ぐため今も週3回ラーメン屋でアルバイト。「やろうと思えば、どこにいたってできる」。この6年、毎年自己ベストを更新してきた。

 すでに小学校の教員免許を取得。大学院修士課程を終える本年度で競技生活を一段落させ、教師になったら子どもに運動の楽しさを教えるつもりだ。「好きで続けることが第一。その中で記録を伸ばせればいい」

 自分を格好の教材にするためにも五輪切符がほしい。標準記録A(45秒30)を切り、6月の日本選手権で優勝すれば出場が決まる。上位に入れば1600メートルリレーメンバーの可能性も出てくる。(垣見洋樹)

(2012年5月9日 中日新聞夕刊7面より)

[2012.05.09]

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