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全盲、難聴 互いにサポート 同朋大2学生「分かり合える友達」

全盲の市川さん(左)をサポートする難聴の吉田さん=中村区の同朋大で
全盲の市川さん(左)をサポートする難聴の吉田さん=中村区の同朋大で

 同朋大(中村区)の社会福祉学部で、全盲の4年生と難聴の3年生の2人の女子学生が、一緒に学生生活を送る。黒板に書かれた文字を教えたり、障害について悩みを話し合ったり。「何でも分かり合える友達」と互いを思いやる。

 4年生の市川綾子さん(22)=日進市=は、未熟児網膜症から全盲に。3年生の吉田絵璃子さん(21)=名東区=は生まれつき難聴だが、右耳に人工内耳を入れており大きな音は聞こえる。ともに特別支援学校を卒業後、介護福祉士などの資格取得や福祉について学ぼうと同大に進んだ。同大は、視覚障害のある学生をサポートする有償ボランティア「アイカー」の制度を設けている。

 市川さんは「障害の理解」の授業にアイカーの吉田さんを依頼。2人は教室の一番前に並んで座る。市川さんが教授の声をパソコンに打ち込み、変換ミスがないか吉田さんが画面を見て確認していく。

 2人が出会ったのは、大学の手話サークル。市川さんは目が見えないが「いろいろな人とコミュニケーションがとりたい」と入部していた。新入りの吉田さんとすぐに仲良くなり、普段でも吉田さんが聞き取れない言葉があれば市川さんが手話で伝える。吉田さんは「障害という共通点もあり、お互いの悩みや気持ちが分かる似たもの同士」、市川さんも「たくさん助けてもらっている。手話も、えりちゃんがいたから覚えられた」と、お互いにとって心強い存在だと話している。

 昨年の3月、市川さんは授業に追いつけず悩んでいた。黒板に書かれた文字が分からないなど、授業についていくのが難しく、単位を落としたこともあった。アイカーを探す中、吉田さんに相談すると「私でよければ」と二つ返事で承諾した。

 2人をよく知る同朋大社会福祉学部の村上逸人准教授は「それぞれの能力を生かして、自然と手を携えて学生生活を送っている印象だ」と見守っている。

 (天田優里)

(2019年2月3日 中日新聞朝刊市民総合版より)

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[2019.02.03]

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